【応用】レーザー核融合

レーザー核融合は、レーザーを利用して究極のエネルギー源である「核融合」を発生させることです。

核融合反応は、軽い元素を融合して重い元素を生み出すことで、恒星のエネルギー源となっています。「核分裂」を利用する原子力発電とは、対になる技術で、原子力発電で問題となる暴走と放射性廃棄物の問題がないため、究極のエネルギーとも呼ばれています。これが成功すると、地球上でも小さな太陽を作ることができます。

この核融合により発生するエネルギーは、アインシュタインが提唱した”質量とエネルギーの等価性”を示す式、E=mc2で表されます。この質量の変化分がエネルギーとして取り出されるわけです。核融合反応は、原子核内部のクーロン力(反力)に打ち勝つことで発生します。このためには、非常に高温で密度の高いプラズマ状態を作る必要があります。

高温高密度のプラズマを発生させる方法として、大きく2つの方法が検討されています。一つ目は強力な次回によってプラズマを閉じ込める「磁気閉じ込め核融合」、もう一つは、「慣性閉じ込め核融合」です。

この慣性閉じ込め核融合にレーザーが活用されています。

レーザーなど指向性の高いビームを小さなペレットに照射して、表面に発生した高温プラズマが膨張する反作用で中心部を圧縮し、核融合に必要な高温高密度を達成するものです。

この燃料として重水素と三重水素が最有力候補です。この、どこにでもある水素を燃料とできる点も核融合のメリットです。核融合に必要な温度は10keV(1億度)以上で、密度と閉じ込め時間の積は1014s/cm3以上必要であると考えられています。閉じ込め時間1nsで、1023cm-3の高密度が必要な計算です。

必要なプラズマ発生には、大出力レーザーが必要でした。レーザー核融合の研究開始から、ガラスレーザーや炭酸ガスレーザー、エキシマレーザーが使われてきました。研究の過程で、プラズマ発生の点で短波長レーザーが有利であることが分かってきました。ガラスレーザーは、効率や繰り返し周波数の点で実用化が難しいと考えられてきましたが、LD励起によりその問題も解決に向かっているらしいです。

現在のところ、実用化には到達していませんが、アメリカ・カリフォルニアのNIFや日本の大阪大学など世界各地で活発に研究が進められています。

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