【応用】レーザーレーダー

レーザーと物体との相互作用を利用して、相対的な空間分布状態を観測する装置がレーザーレーダー(laser radar)です。ライダ(light detection and ranging=lidar)と呼ばれることもあります。

プローブ(探針)としてレーザーを送信して被対象物からの反射・散乱してきた光を受信して、戻ってくるまでの時間や光の強度、周波数変化、偏光の変化などを利用して、被測定物の位置、速度、方向、(気体であれば)濃度などを測ることができます。

使用される波長は、UVの250nm~数μmと幅広いようです。これは、被測定物が何かによって使い分けられます。航空機を用いた測量用としては1μm帯が使用され、海底探査では水の透過性が良い500nm近傍のレーザーが使用されます。また、生物の目への安全の観点から長波長帯が選ばれることがあります。

レーザーを走査する場合にはスキャナーが用いられる場合があります。複数枚の可動式ミラーでレーザーを反射させ、レーザー照射を空間的、時間的に変化させます。これにより広範囲の測定が可能となります。

レーザーを受信する機器としては、フォトダイオードや光電子増倍管などが用いられます。感度や測定速度を決定づける機器の一つであるため、その選定は重要です。

同様の装置に電波を用いた測長器もあります。レーザーを使うメリットは光束密度が高く、波長が短いため、高精度に測長できることです。しかし、レーザーの反射を検出できないような障害物があると使えないというデメリットもあります。

ライダ測定の実現には非常に多くのデータ処理が必要なため、特にリアルタイムでの測定の時には、強力なコンピュータ技術が必要となります。静的、準静的な物体の測定が行われる気象学や地質学などの研究や測量などの分野では、それほど多くの情報量がないこと、リアルタイムでの処理が求められないことなどがあり、従来から使用されてきました。また、軍事用途では、その重要性から多くの予算がかかっても技術開発が進められてきました。そして、近年のコンピュータの高度化、低コスト化、さらに、センサ自体の小型化・軽量化によって、即時性が求められる分野でも徐々に普及してきました。自動車の自動運転など安全にも関わる分野でも研究開発が活発に進められてきています。自動車では、カメラも併用して物体の認識が行われる場合があります。スマートフォンなどの小型の電子機器のカメラのフォーカスを補助する機能としても搭載されています。

このように、レーザーの活躍により時間的、空間的に多くの測定ができるようになってきています。

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