【基本】He-Cdレーザー

He-Cdレーザーは、CWの気体レーザーの一種で、使用する放電方法によって発振波長が異なります。グロー放電を用いるものとホロー陰極放電を用いるものがあります。出力は、数十~数百mW程度です。実用化されてから数十年の実績があります。

グロー放電の場合、発振波長は441.6nmと325nmです。レーザープリンターの光源、生物顕微鏡の光源、ラマン測定などに利用されます。一方の、ホロー陰極放電の場合、635.5nm, 636.0nm, 533.7nm, 537.8nm, 441.6nmであり、白色光が得られるため白色レーザーと呼ばれることもあります。カラープリンタ、ホログラフィーの記録などへの利用の期待があります。ノーベル賞を受賞した青色発光ダイオードの研究開発でも使われました。

He-Cdレーザーの構造は、He-Neレーザーとほぼ同じですが、レーザー管の構造が異なります。内径1~2mmの放電管中に、数TorrのHeガスに対して約1%のCdが封入されています。Heは、Cdによる吸着や漏れにより徐々に減少するため、Heの自動補給装置がついています。レーザー管の中には、Cd蒸気を送り込むためのCd金属溜を陰極付近に設けます。これを270~280℃で加熱して蒸気化され、He放電中にイオン化されレーザーが発振します。これらの工夫により、出力~200mWで~5000時間程度の寿命があります。

紫外域のアルゴンイオンレーザーに比べ、高効率で寿命が長いのでCW紫外レーザーとして重宝されましたが、最近は波長変換の技術も進み、固体レーザーが多用されるようになってきています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です