【基本】非球面レンズの加工

非球面レンズは、収差を抑えたり薄くできたりと、球面レンズに比べて多くのメリットがあります。しかし、表面が単なる球面ではありませんので、その製造には工夫が必要です。

1. 型を使う方法

球面レンズでも非球面レンズでも、型を用いて成型によりレンズを作ることは従来から行われてきました。この方法では、大量のレンズを精度よく低コストで製造できます。

従来から、金属の型を超精密旋盤等の工作機械を用いてきました。高精度の工作機械を用いると表面を非常になめらかに加工でき、また、形状も自由に変えることができます。この金属の型で樹脂を成型してCDのピックアップレンズや低価格のカメラなどの光学機器が作られてきました。

しかし、ガラスは融点が高いために金属の型では成型が困難でした。そこで、近年は耐熱性のファインセラミックスが登場に、それによりガラスの成型も可能になりました。このように型で成形されたレンズは、モールドレンズと呼ばれ、デジタルカメラなどのレンズに多用されるようになりました。

また、複合非球面レンズと呼ばれ、ガラスのレンズの表面に樹脂のレンズを成型したものもあります。基材がガラスのため、プラスチックレンズよりも温度や湿度の影響を受けにくいという特徴があり、焦点距離の変動が少ないため、カメラの交換レンズ等に応用されています。

2. 非球面創生

型による大量生産ではなく、1つ1つ非球面レンズを加工していく方法もあります。レンズの製造過程で、砂かけ・研磨の段階がありますが、この時にレンズの表面に非球面形状を創生します。こちらは、高額な型を作らないため、多品種少量生産に向いています。

加工原理から、半径方向の同心円の細かな傷を除去することが非常に困難です。そのため、多くの研究がなされています。

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