【応用】マイケルソン干渉計

レーザーを用いた応用の一つにマイケルソン干渉計があります。これは、かつて光の媒質として考えられていたエーテルを検出するために,マイケルソンが発明したものです。

原理は、図の通り、レーザー源からの光がビームスプリッタBSで2つの光路に分けられ、それぞれミラーM1とミラーM2に向かいます。光は、ミラーで反射し2つの光がBSで合わさりスクリーンもしくはフォトディテクタで検出されます。

BSで分けられた2つの光の光路の差により干渉縞が発生し、それがスクリーンで検出されます。例えば、ミラーM2がΔxだけ変位すると、干渉縞の数mと光の波長λの間に次のような関係が成り立ちます。

$$ 2 \Delta x = m \lambda $$

光の波長λが一定であるとするなら、干渉縞の数mを数えることでミラーM2の変位Δxを求めることができます。

多くの場合、光源としてHe-Neレーザー(波長632.8 nm)が用いられます。また、ミラーの変位に応じて発生する縞の変化は、内挿することでさらに細かい変位を求めることができます。干渉縞はフォトディテクタで検出され増幅後にAD変換されコンピュータなどの取り込まれ処理されます。AD変換の精度にもよりますが、16bitでAD変換すると、Δxは、

$$ 632.8 / 2^{16} / 2 = 0.005 nm $$

の分解能で検出できることになります。実際の精度は、装置のS/N比や光源の安定性のため、これほど高めることは難しいですが、それでもサブnmの精度で変位を測定できることになります。

マイケルソン干渉計は、すでに産業用途として実用化されており、微小な変位を高精度に測定する必要があるとき等に用いられています。2つのビームにより得られる2つの変位の差分から角度の検出にも用いられています。

また、光路差は屈折率の変化でも発生します。この現象を利用して屈折率を測定するためにマイケルソン干渉計の原理が使われることもあります。

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